館長の昔話(その1)「東日本大震災復興支援イベント」

2020年06月15日


新型コロナウィルスの影響で活動自体が活発でなかったこともありホームページの更新がおろそかになってしまいました。
そんなこともあり今回は館長の昔話でも。

2011年に襲い掛かった東日本大震災。
そんな中当時東日本大震災対策本部長の島九段にメールを入れさせていただきました。
内容は「東北でイベントをやるのであればお手伝いしたい」というもの。
将棋の大会やイベントを開催すれば必ず運営者が必要で東北の方には運営で裏方に回ってほしくないという思いからでした。
島先生から丁寧な返信があり「今(4月になったくらい)東北に赴くのはまだまだ混乱があるので5月に将棋会館で行われるイベントに協力を願えないだろうか?」との嬉しいお誘いがあり協力させていただきました。
知り合いに「昼の弁当一つ」(館長手配)で協力を取り付け、文字通り「手弁当」での参加となりました。
指導対局やぐるぐる指導対局、トークショーなど様々な内容で楽しんでいただけたと思います。
その中で印象に残っているのが2つ。
1つは指導対局に多数申し込みを頂き「場所が足りなくてこなしきれない」となりそうな時に「だったら駐車場スペースを利用しましょう!」と持ち掛けて「青空指導対局」が実現、佐々木勇気先生と上野裕和先生に協力いただいて大盛況だったこと。
(記憶が間違いなければ佐々木先生は学生服姿でした!)
そしてもう1つが今回書きたかったことになります。
お昼過ぎ位のことでしょうか?
ある若手棋士が声をかけてくださいました。
「僕の(依頼されていた)仕事一区切りついたので何かお手伝いすることがあれば言ってください」
その時「若いながらもしっかりしている素晴らしい棋士だな」とお礼を言いながら感心していたのですがこの「お手伝いすること」がすぐに発生しまして。
午後からの指導対局でとある棋士に教えていただく予定の方に声を掛けられました。
「(指導を受ける予定の)○○先生の本を買ってきたんですけど、サインをしていただくこととかできますか?」
まぁチャリティーイベントだし大丈夫ですよと話していたらなんとその先生の出番は午前中のみだったことが発覚。
困ったなぁと思いをめぐらしたときに浮かんだのが先ほどのお話。
その先生をお呼びして指導対局をしていただき、さらにはお願いして本にサインもしていただきました。
その時言ったのが「大丈夫です、もう何年かすれば超プレミアのサインになりますから」でした。
その後この言葉が嘘にならない活躍を見せている若手棋士。
永瀬拓矢二冠に改めて御礼を言える機会があればと願っています。